MRI利用料支援制度ご利用状況
趣旨
一橋大学MRI利用料支援制度は、本学に所属する研究者が本学のMRI装置を使用して研究を行う場合に、利用料を一部または全額免除しております。
支援内容
申請1件あたり150万円が上限となります。
ご利用状況(2025年10月末現在)
経営管理研究科 2名
社会科学高等研究院 1名
ソーシャル・データサイエンス研究科 1名
国際教育交流センター 1名
経済研究所 1名(申請中)
情報基盤センター 1名(申請中)
一橋大学MRI利用料支援制度は、本学に所属する研究者が本学のMRI装置を使用して研究を行う場合に、利用料を一部または全額免除しております。
申請1件あたり150万円が上限となります。
経営管理研究科 2名
社会科学高等研究院 1名
ソーシャル・データサイエンス研究科 1名
国際教育交流センター 1名
経済研究所 1名(申請中)
情報基盤センター 1名(申請中)
Matsumoto, K., Matsuyanagi, K., & Matsumori, K. (2025) Neurotransmitter receptor gene expression patterns associated with reward-related neural representations. Neuroscience Research.
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0168010225001403

本学はこれまで、社会科学分野における国内外のリーダーシップを担う多くの人材を輩出し、深い洞察と批判的思考を備えた研究者や実務家を育成してまいりました。その伝統を礎に、本学社会科学高等研究院(Hitotsubashi Institute for Advanced Study: HIAS)脳科学研究センター(HIAS Brain Research Center: HIAS-BRC)では、脳機能計測と社会科学の知見とを融合させ、人間の意思決定、認知、社会的相互作用といった複雑な行動の神経メカニズムの解明に取り組んでいます。
本企画では、本学が導入したMRIを使用して卒業生の脳画像データを収集・分析します。これは、社会で活躍する卒業生の「知の源泉」を可視化する、他大学ではできない一橋大学ならではの先進的な取り組みです。
“社会科学と脳科学の融合”という新たな知的フロンティアの実現を通じて、人間理解を深化させ、社会科学の新たな地平を切り拓き、社会全体に新たな価値を還元していく。この目標の達成には、皆様の温かなご支援が何よりも力強い後押しとなります。
多くの卒業生の皆様のご参加をお待ちしております。
こちらの参加フォームよりお申込みください。
[HIAS-BRC支援基金]へのご寄付をお願いしております。
Sudo, M., & Ishikawa, M. (2025) Children consider unique similarities as more meaningful cues to compatibility in social partnerships. Evolution and Human Behavior.
宮本百合先生と間野陽子先生が日本認知心理学会第23回大会前日イベントとして開催された「ベーシック&フロンティアセミナー」にて招待講演をおこないました。
Federico Manzi Universita Tenure Track Assistant Professor, Cattolica del Sacro Cuoreによる講義が開催されました。


2025/05/23
「The GEAR」では、シンガポール共和国が属する熱帯地域の気候特性を考慮しながら、建物内の半屋外空間をワークプレイスとして活用する「K/PARK」や「SKY GARDEN」を設置しました。自然通風とシーリングファンの組み合わせにより、空調機器を原則使用しない空間でありながら、快適で心地よいワークスペースを提供しているそうです。気流や温熱環境シミュレーション技術を活用し、快適性の評価と設計の最適化を図った建物です。
今後、環境性能や利用者のウェルビーイングに関するデータを蓄積し施設の運営改善に活用していくとともに、環境性能と人の健康に配慮した空間の実現に関する研究開発をおこなっていくということです。

プログラム:第1回「脳の機能から考えるこれからの社会科学~中野学長の脳を見ながら」
第2回「機械みたいな脳、脳みたいなAI」
第3回「脳の機能から考えるこれからの社会科学~中野学長の脳を見ながら」
朝から小雨の降る中、一橋大学に新たに導入されたMRI研究にご興味のある卒業生をはじめ多くの方にご来場いただきました。入場者数は約200名と予想を遥かに上回り、BRC一同大変感謝しております。
ご聴講いただいたご卒業生方より「卒業生脳画像データ収集プロジェクト」へ参加したいとお声かけいただきました。
第1回/第3回の講義では、我が国で最も伝統のある社会科学のパイオニアとしての一橋大学が、商、経済、法、社会といった伝統的な学問領域を越えて、「人間とは何か」「社会とはどう構成されているのか」という根源的な問いに、脳科学という視点を交えて再び向き合い、まったく新しい社会科学を創出していくことを伝えました。
イベントでは、中野聡学長ご自身の脳画像データをご提供いただき、脳の機能局在に関する解説を行いました。「社会を考える脳は、どのように働いているのか?」という問いを、実際の脳画像を見ながら共に考える時間は、参加者にとって極めて刺激的なものでした。また、このイベント内で150周年記念企画「卒業生脳画像データ収集プロジェクト」も発表されました。これは、各分野で活躍する一橋大学卒業生の脳画像データを集めたら、何か新しい発見があるのではないでしょうか。ユニークで壮大なこの試みは、今後の展開に向けて参加者を募る形で紹介されました。
第2回の講義では、「人間の脳は機械に似ているのか?」「AIは脳にどこまで近づいているのか?」という、現代科学の最前線にある問いに挑みました。
講義の冒頭では、情報処理の基本構造――「入力→演算→出力」――が、機械と脳の両方に共通する仕組みであることが紹介されました。たとえば視覚の情報処理においては、外界からの刺激が視野を通って脳内の「外側膝状体(LGN)」や「視覚一次野(V1)」などへと送られ、知覚が生まれる過程が解説されました。特に、視覚野における“受容野”や“残効”といった神経細胞の特性が、AIの「畳み込み処理(Convolution)」とよく似た仕組みであることが紹介され、参加者は脳と機械の共通点に驚きの声をあげていました。脳の神経細胞が、少しずつずらしながら似た処理を繰り返し、全体として一つの映像を知覚するように、AIもまた、画像を構成する線や形を識別・処理することで、物体や数字を判別しています。
講義では、機械学習、ディープラーニングといった技術も紹介されました。さらに、近年話題の「生成AI」は、単なる情報の処理にとどまらず、創造的な出力を行っていることも取り上げられ、「AIは創造しているのか?」というテーマにまで話が広がりました。講師は、「脳は決して完璧な存在ではなく、あいまいで不完全なもの」と語りつつ、「だからこそ、人間らしさがあり、AIが目指すべき“最高の模倣対象”になっている」と締めくくりました。人間の脳のしくみとAIの進化を比較しながら、科学的な思考の面白さを体験できました。


経営管理研究科修士の秋山さんより自身の修士論文にMRI実験を用いた研究が取り入れられるのかご相談がありました。
一橋大学こども発達ラボでは、生後3~5ヵ月の赤ちゃんを対象に、脳や認知機能の発達を継続的に追跡する縦断調査にご協力いただけるご家庭を募集しています。

